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2006年12月23日

凄く喜んで頂けた

今日はクリスマスプレゼントを渡しに、お伺いしました。

彼は16歳でバイク乗り始めて、普通に交差点で停まってたら暴走車に巻き込まれ、脳に大きな障害を持ってしまいました。6年に及ぶ入院中は意識はしっかりあったものの、身体を動かす機能を失ったために、医者からは植物状態と言われていました。事故から21年、今も身体はほとんど動かず、言葉を発する事も出来ません。

以前、お会いした時に、「洋服もそうだけど、靴も作れたらいいのにな」と思っていました。彼の足は変形していて普通の靴をはけず、おじいちゃんが作ってくれた脱ぎ履きが楽なように作られた靴をはいていました。この靴を見て、「これに僕の考えをプラスすれば靴のイメージになる」と思っていました。

彼は言葉を発せないので、彼の言葉を聞くために、直接メールを送り、人差し指がほんの少しだけ動く機能でパソコンを打ち、お返事を頂くことが出来ました。
その文章には彼の本当の気持ちが書かれ、それプラス会ったときの彼の目力が合わさり、「彼の靴を作りたい」と思いました。

おじいちゃんの靴を送ってもらい、アトリエロングハウスでパターンを取り、作成し、プラス僕の拘りを入れました。普通の靴と違って靴底がなくても、マジックテープでガバッと開いても、紐をカモフラージュするだけで靴に見えてしまうのです。人間の心理なのかもしれませんね。

この靴を1日早いクリスマスプレゼントとして渡す為に今日のコートの仮縫いに立ち会いました。
クリスマスプレゼント用の包装をし、渡すともの凄く喜んで頂くことが出来ました。そしてアクリル板に書かれた文字盤を目で追う事で言葉にし、彼はこういってくれました。「好きな紐がついている」と。。。これを聞いた時に心の中で大きなガッツポーズをしていました(笑)

diary_2006.12.23_01.JPG

この靴は可愛いし、暖かいので、気に入って履いてもらえたら嬉しいです。この靴が出来たのはおじいちゃんの靴があったから生まれました。もし無かったらもの凄く時間が掛かることだし、スタートラインがちがったはずです。おじいちゃんにも感謝です。


今日は彼の目力に圧倒され、テレビ撮影が来ていたのに全く話せなかったけれど、本当に嬉しかったです。
こうして喜んでいただける人が増えていってくれることが何より嬉しいです。この笑顔が僕の頑張る源なのだと感じました。


長屋宏和
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